大人のバレンタインのためのテーブルコーディネート 〜 インドの紋様と静かな想いを添えるしつらえ〜

大人のふたりのバレンタインには、少し静かで奥行きのあるしつらえが似合います。今回のテーブルコーディネートは、自宅でふたり、軽い食事と会話を楽しむためのもの。インドの紋様が織り込まれたクロスを主役に、色彩や素材、器選びまで「気持ちを静かに添えるくらい」を意識しました。愛情や感謝の気持ちを模様や質感にそっと託す、そんなバレンタインの提案です。
生命とつながりを描く、インドの植物紋様のクロス

今回使用したクロスには、一見するとハートのようにも見えるインドの植物紋様と、格子状になっている唐草紋様が合わさったデザインです。植物は生命の芽吹きや循環を象徴するモチーフ。唐草と組み合わさることで、「途切れることなく続く命」や「繁栄」「つながり」といった意味合いが生まれます。特別な感情を強調するのではなく、日々をともに重ねていく関係性を表しているとも言えます。落ち着いたピンクとボルドーの配色も、甘さを抑えながら、成熟した印象を添えています。
ザクロモチーフのカトゥリーが添える「実り」の象徴

器には、ザクロの絵柄が施されたインドのカトゥリー(小鉢)を選びました。ザクロは古くから多産や豊穣、生命力の象徴とされ、国や文化を越えて「実り」の意味を持つ果実です。愛情が実を結ぶ、というバレンタインの意味合いにもぴったりです。金彩が施されたカトゥリーですが、全体をエレガントに寄せすぎないよう、器はあえてテイストをミックスしました。
金彩と素材感で整える、大人のテーブルコーディネート

クロスは実はシルクコットン素材で、上品な金彩が施されたものです。それに合わせて、カトラリーにも金色を選び、ザクロの文様が描かれたカトゥリーの金彩とのつながりを意識しています。一方で、プレイスマットはコットンのカジュアルなものを、プレートやグラス類もあえて少しぼってりとした印象のものをセレクトしました。要素を揃えすぎないことで、全体がエレガントに傾きすぎるのを防ぎ、家庭の食卓らしい温度が生まれます。肩の力を抜いて過ごせる、気負わない心地よさへとつながるしつらえです。
バラではなく菊を選ぶ理由〜静かな強さをテーブルに

花材はバラではなく、あえて菊をセレクトしました。菊は日本では仏花の印象が強い一方で、本来は長寿や再生、高潔さを意味する花。凛とした佇まいがあり、インドやヨーロッパでは日常に根ざした存在です。バレンタインに菊を用いることで、ロマンティックに傾きすぎず、落ち着いた親密さを表現することができます。可憐さよりも、静かな強さを感じさせる花が、今回のテーブルのテーマに馴染みます。
Fabelleのチョコレートで迎える、インドらしい余韻

バレンタインといえばやっぱりチョコレート。インドのラグジュアリーホテルブランド、ITC Hotelsが手がけるFabelleのチョコレートを用意しました。ルビー、ミルク、ダークの三色は、それぞれ異なる表情を持ち、包み紙の愛らしさも印象的です。
今回使用した錆鉄台座について
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ライター:Mayo Ishii
テーブルコーディネートディプロマ取得。アフリカ、ヨーロッパ、東南アジアに滞在。世界中の手工芸品や文化をテーブルに取り入れることが好き。現在インド・チェンナイ在住。

